文系の私が新卒でWebデザイナーになれた体験談を紹介します。
- Webデザイナーに興味がある。
- 文系の学校に通っているけど新卒でWebデザイナーで内定をもらいたい。
- 美大出身じゃないけどWebデザイナーになりたい。
- 異業種で未経験だけどWebデザイナーに転職したい。
という人に参考になる内容だと思います。
【結論】文系でも美大・芸大出てなくてもWebデザイナーになれる。
結論から先に言うと、美大出身じゃなくても文系出身でも、未経験でも異業種からでも、Webデザイナーになれます。(努力をすれば)
私は文系の大学から新卒でWebデザイナーに就職できました。Webデザイナーになろうと思った時の私のスペックを紹介します。
- 大学4年生内定なし。
- 文系Fランク大学出身。
- 文系だから営業職希望で就活してみるもやる気が出なかった。
- スーツ着たくないし髪型も自由な職業が良いな。
- なんとなくIT系がいいな。
- Webデザインやったことないし、何かデザインしたことない。
- HTMLなにそれ?
上記のような何も取り柄もない普通の大学生でした。そこからWebデザイナーに興味を持ち始めて、Webデザイナーになるために勉強を始めました。
Webデザイナーに必要なスキル
Webデザイナーになるには以下のスキルが必要です。
- Adobe XDやPhotoshopなどのデザインツールを使ってサイトのデザインを作れる。
- HTMLとCSSとJavaScriptという言語を使ってコーディングできる。
ざっくり上記のスキルが必要です。
Webデザイナーになった方法
ではここからは私がどのような経緯を経てWebデザイナーになったかを書いていきます。
私は美大でデザインを学んだわけでもなく、情報系の大学を出てプログラミングなどを勉強してWebデザイナーになったわけではありません。大して偏差値も高くない大学の文系出身でした。
独学スタート
まずは独学でHTMLの書き方からはじめたのがスタート地点でした。
当時はまだプロゲートやオンラインでWeb制作を学習できるサイトがほとんどなかったので、書籍を読んでは手を動かす、というのが基本的な勉強方法でした。
次にデザインの作り方を勉強しようと思って、バイトで稼いだお金を使ってAdobeのソフトを学割で購入しPhotoshopとIllustratorの本をAmazonで買ってツールの作り方を勉強しました。
独学の限界と挫折
しかしここまで順調だったのですが、挫折が訪れます。
それはデザインツールの使い方やHTMLとCSSの書き方は分かったけど、実際にゼロからサイトを作ることができなかったんです。なぜならツールの使い方や言語の特性を理解していただけで、実際にサイト制作でどういう時に使うのか、理解できていなかったからです。
今でいうとプロゲートで特定の言語を何回も往復して、実際には1つもサイトを作ったことがない人と同じような状態だったと思います。
また1人で黙々と勉強していると、自分が今どのステージにいて、どのくらいのレベルを持っているかが客観的に分からずモヤモヤしていました。
さらに大学の友達はどんどん内定が出てきて、私は就職活動もせず勉強しかしていない状況に、焦りがどんどん膨れ上がってきました。
この状況から脱出するには、勉強方法を変える必要があると思った私は、デジタルハリウッドスクールのWebデザイナーコースに入学することを決めました。
独学には限界があるし、実際に経験のあるプロから直接教わった方が効率が良いと思ったからです。
期間は6ヶ月間で学費は約60万円。勉強内容は動画レッスンでHTML、CSS、javaScriptの学習、ワイヤーフレームの作り方、デザインの作り方、Photoshop、Illustratorなどのツールの使い方を学習できます。教室には現役のフリーのWebデザイナーが在籍していて分からないことはすぐに聞ける環境でした。
入学金は必死にバイトして貯めたお金を使って一括で支払いました。これくらい身銭を切れば絶対にやりきることができるだろうと思ったからです。
デジタルハリウッドスクールに通う日々
今になって思うことですが、正直スクールの学習内容は実務では役に立ちません。
基礎的な部分や全体の流れを学習することは役に立ちましたが、勉強と実務は全く違い、実務で得られることのほうが遥かに学ぶことが多いです。これはどんな職業にも当てはまることだと思います。
しかしデジハリに通ったことは決して間違いではありませんでした。むしろスクールに通って本当によかったと思っています。
デジハリに通ってよかったことは、
1つは強制的に勉強する環境に自分の身を置けたこと。
2つはWebサイトを作る一連の流れを学べたこと。
3つ目は一緒の目的を持つ仲間ができたこと。
強制的に勉強する環境に自分の身を置くことは特に重要です。
なぜかというと、やらなきゃやらなきゃと意識しなくても、自然とやらざるを得ない状況に身を置くことができるからです。なにせ約60万の学費を払ったのですから、払った分の成果(就職)は絶対に手に入れないといけないと思ったからです。目の前の勉強に集中ができなかったら場所や環境を変えることは非常に重要です。
そして同じ目標を持つ仲間ができたことは私にとって卒業してから大きな財産となりました。卒業しても連絡を取り合い、情報交換やビジネスに繋がる話もありました。
ポートフォリオ制作
デジハリでの課題や学習は動画による学習と中間制作と卒業制作の大きく3つです。
私の場合は、中間制作でHTMLとCSSとJavaScriptで出来た静的なWebサイトを作り、卒業制作ではWordPress(ワードプレス)を使ったサイトを作りました。
卒業制作でWordPressを触った経験は就職してから大きな財産になりました。そしてコーディングスピードはおそらく当時その期間に在籍していた生徒の中では1番早く、1番多くのページ数をこなしていたと自負していました。それだけ真剣に取り組んでいたからと、まだ働いていなかったので他の生徒(社会人)に比べると時間がたっぷりあったからです。
就職活動そして内定
そして中間制作と卒業制作で作ったWebサイトをポートフォリオとして、Webデザイナーの就職活動に挑戦します。
ポートフォリオはポートフォリオサイトを作ってまとめる必要はありません。あった方がプラスの評価がもらえると思いますが、今までどんなサイトをどんな考えで作ったかを相手に分かりやすく伝えることが最も重要なので、PDFの資料にするだけでも大丈夫です。
私の場合はポートフォリオサイトを作る時間がなかったのでPDFにまとめる形をとりました。
就職活動を通して感じたのは大学生がやる新卒の就活活動とは全く違いました。
エントリーシートを書くことはなく、面接の場面では志望動機や自己PRなどの質問もされず、そんな質問して何の意味があるの?という疑問を湧くような質問もまったくされず、他愛もない質問をする企業が多い印象でした。
きっと些細な質問の中で自分がどんな人間かを知るための質問だったのだと後になって理解できました。大学生の新卒の就活活動がいかに馬鹿げているかが分かりました。
そんなこんなで5社くらい面接を受け、2社から内定をもらい、そのうちの1社に就職することに決めました。未経験でしたが就職活動はそこまで苦労はしなかった印象があります。(私の場合は)
異業種からWebデザイナーに転職を考えている人へ
私は新卒でWebデザイナーに就職できましたが、異業種からWebデザイナーに転職を考えている人向けにアドバイスできる点があるとすると。
30歳を過ぎると転職がどんどん厳しくなってくるのが現状だと思います。これはデザイナーに限らず、他の専門職でも同じことが言えます。
逆に言えば若ければ若いほど、未経験でも就職・転職には有利になります。
理由は20代の未経験と30代の未経験では、20代の未経験の方がエネルギッシュでスポンジのような吸収力を持っているので伸びしろがあるからです。
「若さ」というのは、それほど高いポテンシャルを秘めています。
だからまだ20代の人は諦めずに就職・転職活動を続けてください。たとえ自分の希望の企業に就職できなくても、どこかしらの企業に就職はできます。
では30オーバーの未経験の人は望み薄なのかといえば、決してそうではありません。ただ若い人とたまたま同じタイミングに採用面接を受けた場合は、年齢で比較されやすくなるというだけです。
就職や転職に興味はなく、私は始めからフリーランスでやっていくんだ!という人は年齢は特に関係ありません。
ただいきなりフリーランスから始めるのはおすすめしません。なぜならWeb制作の受託から納品までのノウハウやどれくらい工数が掛かるのかも分からないからです。
まとめ
ざっくり私がWebデザイナーになった経緯を書きました。なんだかんだ独学で勉強を始めてから内定をもらえるまで、1年近く掛かったかと思います。(ダラダラ独学してしまったので本当はもっと早くできます。)
冒頭にも書きましたが、美大出身じゃなくても、未経験でも、異業種でもWebデザイナーになれます。
それから独学でなかなか勉強が捗らなかったり、怠けてしまったりしたら思い切ってスクールに通うことを強くおすすめします。
強制的にやらなくてはいけない環境に身を置く効果はかなり大きいです。人間は身銭を切って払った分の成果は絶対に手に入れようとするからです。
何かを始めるのに遅いことはありません。今が人生で1番若い瞬間ですので、やるなら早めにスタートを切るべきです。