家賃の安い物件に住むと毎月支払う固定費を削減できます。一見メリットが多いように見えますが、必ずしもメリットだらけじゃありません。もちろん安いなりにデメリットも存在します。
それは物件の設備面のデメリットはもちろんですが、それ以外のデメリットも発生します。今回は家賃の安い物件に住むことによって生じる損失やデメリットや弊害について説明します。
家賃の安い物件は壁が薄い部屋が多い
家賃の安い物件は壁が薄い部屋が多いです。一般的に賃貸物件は木造が1番家賃が安く、次に軽量鉄骨造、その次に鉄骨造、その次が鉄筋コンクリート造、そして1番家賃の高い構造が鉄骨鉄筋コンクリート造です。
ご存知だと思いますが、建物の構造に費用を掛けていない物件、すなわち木造が1番外部からの騒音や生活音が伝わりやすい構造です。なかには木造でも全然音が伝わらない物件も存在しますが、構造的に見ると1番騒音が伝わりやすいです。
隣の部屋の生活音や外部からの騒音に悩んだことのある方は吐き気が出るほど熟知していると思いますが、騒音の悩みはかなりストレスが掛かります。
そして騒音によって睡眠の質が低下し、精神的にも肉体的に休息を取ることが難しくなります。最悪なケースは騒音がきっかけで隣人トラブルに発展する可能性もあります。
家賃の安い物件に住めば月々の固定費を削減することができますが、運が悪ければ精神的ストレスを蓄積することなってしまいます。
モラルが低い集団が集まる
家賃の安い物件に住むとモラルの低い人間が周り住んでいることが多いです。もちろん一概には言えませんが、家賃が低いエリアは総じて収入の低い方や学生の方が住む傾向があり、貧富の格差は人間性の格差にもある程度比例してきます。
どんなところを見れば、その物件に住む人間のモラルが分かるのかというと、1つの判断材料はゴミ捨て場です。ゴミ捨て場を見るとそこに住む住人が、ゴミの分別方法や出し方が自治体のルールに沿ってできているか確認することができます。
ダンボールの束をまとめていなかったり、空いたペットボトルや空き缶が収集箱に入っておらず散乱していたり、明らかに粗大ごみだと明白なのに、何もせずにゴミ捨場に置いていたりなど。ゴミ捨て場を見るとそこに住む住人が、ルールを守ることができる人間か、守れない人間かを生活感からある程度判断することができます。
小学生や中学生の頃を思い出せば想像できると思いますが、ルールを守れない学生は周りに迷惑を掛けたり、校内の風紀を乱していたと思います。
つまりコミュニティの中のルールを守れない人間は総じてモラルが低いです。モラルが低い人間が周りに集まると当然そのエリアの治安も悪くなります。そしてそんなモラルの低い集団の中に自分の身を置いていると、自分も人間性とモラルの低い人間に変わってしまう恐れもあります。
時間と体力と精神力を消耗する
都心から離れた郊外に住んだり、駅から離れたところに住めば、家賃の安い物件を見つけることができます。しかし職場が都心だった場合は時間を掛けて電車やバスを利用してそこまで通勤しなくてはいけません。
家から職場までの距離が離れれば離れるほど、その分通勤時間が長くなりますから、家賃の安い離れた物件に住むと、時間と体力を消耗することに繋がります。
首都圏の平均通勤時間は片道約1時間と言われています。往復すると1日2時間を通勤時間に使っていることになりますから、1ヶ月に換算すると約400時間(週5日×4週間)を通勤に使っていることになります。
さらに通勤ラッシュ時に出勤することになる場合は、朝の貴重な時間を毎朝1時間ストレスの溜まる車内に身を置かなくていけない羽目になります。これでは生産性と集中力が下落し、いつまで経っても仕事が終わらない残業の毎日に繋がります。
【まとめ】年収は住むところで決まる
経済学者でカリフォルニア大学教授である「エンリコ・モレッティ」によると、年収は住むところによって決まると提唱しています。
家賃の安いエリアに住んで少し余裕のある暮らしをするより、年収の高い人が集まる家賃の高いエリアに住むと、自分も年収の高い人達に追いつこうと努力するようになるので、結果的に年収が上がるという理屈です。
つまり郊外の広くて家賃の安い部屋に住むより、都心の年収が高い人達が住むようなところ(港区や中央区や千代田区など)で、狭くて家賃の高い部屋に住んだ方が、将来年収が上がるから、結果的に広くて良い部屋に住めるようになります。
若いうち、特に20代の頃は都心から離れた家賃の安い物件に暮らすより、郊外より家賃の高い都心に住んだ方が良いです。若いうちは収入も低く、都心から少し離れた家賃の安い物件や実家に住みたい気持ちは十分わかります。しかし家賃の安い物件を選択した代償として移動時間や人と会うチャンスを逃すことにつながります。
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